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拍手ありがとうございます!

今回の拍手は、twitterで行った企画でございます!
お題で10人×140字です。お楽しみくださいませ。



宮地*告白する

「…あ、の」

 宮地先輩の足元を見つめる。好き、の一言が出てこない。

「あの、その、」
「ん?」
「…き、です」
「…聞こえねー」

 不機嫌そうに呟かれたと思ったら、ぐいと抱き寄せられて、唇に触れる、柔らかい熱。

「聞こえねーから、もっかい言えよ」

 にやりと嗤う先輩。うう、それ、ずるいです。



桃井*本気の恋

 ああ、苛々する。
 目の前でさつきに声をかける男をきつく睨みつけた。

「ちょっとアンタたち」
「あ?」
「さつきに触んないでくれない」

 さつきの二の腕を掴んでぐいと抱き寄せる。そのまま戸惑っているさつきの唇に吸いついた。

「ん、ふぁ、ちょ、っと」
「これ、私の彼女だから」

 ナンパはお断り。



擬人化二号*ヤキモチ

「あっ、二号、待って」
「やだ」

 組み敷いた彼女の顔が真っ赤だけど、ボクは止める気なんてさらさらない。

「テツヤさんといちゃいちゃして、楽しかった?」
「そんなこと…んっ」

 覗く鎖骨に噛みついて、きつく吸い上げた。漏れる声が色っぽい。

「へへ、マーキング」

これで君はボクのもの。



伊月*喧嘩

「俊!」

 口煩い彼女を完全に無視する。俺だって、怒る時は怒るんだからな。

「怒ってる理由くらい言ったらどうなの!!」
「…本当にわかんないの?」
「はぁ?!」

 日向と二人きりになるなっていつも言ってるだろ。意味、絶対わかってないよなあ。

「もう、俊の馬鹿!」

 馬鹿はどっちだよばーか。



日向*片思い

「そこで、関ヶ原の戦いが……」

 日向の声が心地いい。伏せられた瞳から、目が離せない。

「って、お前聞いてんのか?」
「あ、ごめんごめん」

 不機嫌そうな顔で溜息をつく。

「ったく、どーしたんだよ」

 見惚れてたって言ったら、日向はどうするのかな。

「…ひーみつ」

 きっと、困った顔をして笑うんだ



紫原*バイト

「バイトおつかれー」
「えへへ、いつもありがと」

 裏口から出てくる彼女からは甘いにおい。

「ねーケーキ屋さんのバイトっておいしいの?」
「商品は食べちゃいけないんだよ?」

 ふふって笑う彼女を、ぎゅっと抱きしめた。

「え、むっく、んむぅ」

 柔らかい唇を塞ぐ。

「っふ、ぁ、」

 ん、やっぱりおいしいー



緑間*夫婦

「真太郎くん起きて」

 困ったような声を出す彼女が可愛くて仕方ない。だからこうして寝たふりをしているのだが。

「仕事遅れちゃうよ」
「それもいいな」

 驚いた彼女の手首を掴んで布団に引きずり込む。

「今日はずっとこうしているか?」

 真っ赤な彼女にキスを落とした。

「ふ、冗談だ」
「ば、か!」



赤司*初デート

「お、お待たせ」

 待ち合わせ場所、私服の赤司くんがかっこよくて直視できない。

「うん、じゃあ行こうか」

 くるりと背を向ける彼。どうしよう私、変だったのかな。やっぱり違う服のほうが、

「ああ、」

 突然の声に顔をあげる。

「その……、ワンピース、似合ってる」

 ……赤司くん、耳、真っ赤だよ。



青峰*試合前

「大輝、寝癖なおしたげる!」

幼馴染の彼女は昔から試合当日にいろいろと手伝ってくれる。

「サンキュー」
「忘れ物ない? 私もあとで行くね!」
「おー、……あ、あったわ」

 忘れ物。ぽかんとしてる彼女を抱き寄せて強引にキスをする。

「んむ、ふぁ」

 真っ赤な彼女の耳元で囁いた。

「ごっそうさん」



高尾*プロポーズ

「なー」

 ご飯の準備をしていたら後ろから和成が抱きついてきた。

「なぁに?」
「あー、んー」

 口ごもる和成の腕の力が強まる。耳に寄せられる唇。

「あのさ、」

 俺の奥さんになってくんね?

「大切に、するから」

 ねぇ、声が震えてることには気付かないであげるから、私の涙も見ないふりしてね。